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高齢者女性も淋病にはご用心(その2)
前回、「おりものが変だ」と言って受信してきた65歳の女性が、この年齢にしては珍しく、淋菌性子宮頸管炎出あったことをご紹介しました。
くわしくはバックナンバーをご覧ください。
話を聞いてみますと、このご夫婦は比較的高齢者でありながらSEXは週に1回程度あるそうです。
このことは大変素晴しいことだと思います。
でもこの患者さんは旦那以外とは、性的交渉はないそうです。
そこで「旦那さんはどうしていますか?」とききますと、2週間前から、ある病院の整形外科に入院しているとのこと。
「病気は何ですか」 「激しい腕の痛みがありました。病気は関節炎だそうです。抗生物質を何種類も使ったそうです。やっと落ち着いたようですが、原因は結局、分らないそうです」
私はこの話を聞いてビックリいたしました。
私が推察するには、この方の旦那さんは“播種性淋菌性関節炎”の可能性が大です。
でも今となっては何も分りません。
彼の受診した整形外科では、痛みがあった関節部の詳しい検査はしたと思われますが、男性生殖器に関する検査は恐らくしてないかもしれません。真に残念です。
さて、高齢者社会・時代の今日、高齢者といえども男であり、女であるわけですから、何歳になっても可能な限り、おおいに性的刺激、抱擁、キスなどなどをお勧めいたします。
それにより生活が、より豊かになり、心も豊かになり、人生にも張りがでてくることでしょう。
このご夫婦も健康なセックスができるようになることを、お祈りするばかりです。
高齢者女性も淋病にはご用心(その1)
ある寒い朝、私の診療所に
「先生、おりものが変なんです。旦那が遊び人なんでちょっと心配で、診ていただきたいんですが・・・」
と言って65歳の女性が受診してきました。
早速、子宮頸管・腟分泌物の検査(顕微鏡検査・遺伝子増幅検査SDA法)を行ないました。
その腟鏡検査時に、子宮頸管から膿性の分泌物を認めました。
65歳という年齢から考えて、淋菌感染症は考えにくいと思っていたのですが、HE染色の顕微鏡検査では多核白血球を多数認め、その多核白血球の細胞内に貪食された双球菌を認めました。
これは男性の淋菌性尿道炎と同様の所見です。
つまり、この65歳の女性は立派な淋菌性子宮頸管炎ということになります。
若い女性の子宮腟部・頸管部の粘膜には円柱上皮細胞が存在します。
淋菌やクラミジアはこの円柱上皮細胞が好きで、この細胞のあるところに好んで住み着くと考えらています。
しかし閉経期を過ぎますと、この円柱細胞が子宮腟部・頸管部から消失していきますから、淋菌感染症やクラミジア感染症に罹りにくくなると考えられています。
ですからこの65歳の女性の淋菌感染症は比較的珍しいともいえます。
となるとその原因が問題です。そこで感染機会・性行為についての問診を進める事にしました。
この続きは次回にご紹介しましょう。
MSMの淋菌性咽頭炎
うだるような暑い日、26歳のイケメンが私の診療所にやってきました。
早速診察を始めると、
「先生、今日の朝、尿道から黄色い膿が出てきたんです。おしっこのし始めが痛くて参っちまって・・・」
とのこと。
「ふむ・・・」
私の経験と勘で、彼を見てピンと来るものがあり、ずばり彼に尋ねてみました。
「そうですか。で、相手の“男性”とは何をしたの?」
彼は「ばれたか・・・」とでもいう風にちょっと苦笑いをしましたが、すぐに
「今回は口だけです。お互いに!アナルはしていません。アナルはこの2ヶ月やってません。本当です」
と、男性との性交渉があったことをすんなり認めました。
彼の言動を見てMSMでは?と感じた私の勘は見事に当たっていました。
ちなみに「MSM」とは「Men who have Sex with Men」(男性とセックスをする男性)の略。
ゲイであれ、バイであれ、とにかく男性とセックスをする男性の総称です。
さて、私がさっそく彼のペニスを診察すると、みごとに尿道の先から黄色い膿が排出されていました。
これは立派な淋菌性尿道炎です。
続いて、
「オーラルをしたわけですから、咽頭の淋菌とクラミジアの検査もしましょう。」
と、こちらの確認も致しました。
尿道分泌物の塗抹標本を染色し、顕微鏡でみると、多核白血球細胞の中に双球菌が認められました。
典型的な、多核白血球が淋菌を貪食した所見です。
ちなみに、淋病の治療は現在は大変難しくなっているのをご存知ですか?
耐性菌の問題で難治性となっているのです。是非ご注意を。
このイケメン君には、日本性感染症学会のお勧めの注射薬(点滴)で治療し、検査結果の出る1週間後の再診を告げました。
そして1週間後、彼は約束通り受診してきました。
しかもパートナーのマッチョな彼を同伴して・・・!
イケメン君は開口一番、
「先生!注射した次の日の朝には膿がとまっていました。
すごいです。ビックリ、感謝です!今日はこいつも頼みます」
と告げ、パートナーにも症状があらわれていることを明かしました。
そこでマッチョな彼に検査をしたところ、やはりペニスも咽頭も淋病であることが分かり、前日の彼と同様の処置を施しました。
さて彼の検査の結果ですが、尿道分泌物の淋菌培養検査は陽性。
尿検査(遺伝子増幅法SDA法)ではクラミジアは陰性、淋菌は陽性。
咽頭検査(遺伝子増幅法SDA法)の結果も私の予想通り、淋菌は陽性、クラミジアは陰性でした。
私はイケメン君に結果を告げた後、
「さて、今日は淋病がチャンと治っているかどうかの、治癒判定検査をやりましょう。まさに卒業試験ですね」
と淋病の治癒判定をしたところ、こちらは一発で“試験合格”でした。
ところで、今回の淋病の感染源はどこだったのでしょうか?
イケメン君もマッチョ君も、それについては語らず、私もあえて追及はしませんでした。
もしかすると、どちらかの浮気が原因だったのかもしれませんね。
淋病でないのに淋病にされた男(その4)
前回までの3回で、2か所の病院から不適切な検査方法で「淋菌性咽頭炎」と診
断された男性を、私が「淋病ではない」と見破ったところまでお話しをしました。
詳しくは「バックナンバー」をご覧ください。
今日は淋病の検査方法について少しお話ししましょう。
やや難しい内容を含むかも知れませんが、知っておいて損はありませんので、どうぞお付き合いください。
現在、生殖器においてクラミジアと淋菌の検出検査は遺伝子増幅法であるPCR法が最も多く用いられております。しかし、口腔咽頭の淋菌検出検査にはPCR法は適しません。
これはどうしてでしょうか。
口腔内には常在菌(非病原性菌)であるナイセリア属が現在、わかっているだけで11種も存在しているそうです。
さらにやっかいなことに、病原性のある淋菌も実はこのナイセリア属なのです。
PCR法はナイセリア属と交差反応をしめすため、このナイセリア属の細菌を淋菌と間違えて検出してしまうということになるわけです。
前述の彼が何度も「陽性」と診断された理由はここにあります。
つまり、PCR法は生殖器の淋菌検出には優れた検査法ですが、口腔咽頭の淋菌検出には適しません。一方、SDA法とTMA法はナイセリア属と交差反応をしめさないため口腔内の淋菌検出検査に適しています。
現在、口腔内のクラミジア、淋菌の遺伝子増幅法検査について、
SDA法は2007年の6月から、TMA法は2009年の10月から保険適用になっています。
さらに付け加えてご説明しておくと、淋菌を特定するのに一番優れているのは淋菌培養です。
しかしこの検査法は特殊な専門培地(変法Thayer‐Martin寒天培地)と炭酸ガス発生装置が必要であり、かつ検体採取法、検体の保存、輸送などが面倒であるため現在では研究者レベルの検査法となりつつあり、あまり用いられていません。
ただしこの培養検査は淋菌の抗生物質に対する感受性検査、耐性検査、疫学的調査には大変重要であることは間違いありません。
今回の事例は、咽喉の専門家であるべき耳鼻咽喉科医でも、淋菌の検出検査の知識が十分でなかったため、患者さんに大きな迷惑をかけてしまった典型的な例と言えるでしょう。
この患者さんのように、淋病でもないのに淋病と診断され、おまけに必要のない治療までされることは他人ごとではなく、許されることではありません。
残念ですが、淋病の検査方法の適切な用い方については、まだまだ婦人科、泌尿器科、性病科のドクターに周知されていないばかりでなく、咽頭の専門家である耳鼻咽喉科医さえも周知されておりません。真にお寒い状況です。
現状では、これからも日本においてこのような事例が繰り返し起こることでしょう。
早急に、あらゆる情報媒体を通じて周知徹底しなければなりません。
私もこのような悲劇が起きないように、講演会、専門紙、一般紙、メディアなどを通して広く啓蒙活動をしていこうと考えています。
淋病でないのに淋病にされた男(その3)
前回までの2回で、2か所の病院から「淋菌性咽頭炎」と診断され、治療を続けたにもかかわらず淋菌が陰性とならなかった男性に、私が「淋病ではないですよ」と診断を下したところまでお話しをしました。
詳しくは「バックナンバー」をご覧ください。
今日はなぜ私が彼が淋病ではないとわかったかをお話ししましょう。
驚いている彼に、私はゆっくり説明をしました。
「私の診断には2つの理由があります。
先ず、2ヵ所の耳鼻咽喉科で検査したPCR法は、咽頭の淋菌検査には使用してはいけない検査だ、ということです。
なぜかというと、PCR法は咽頭に住み着いている常在菌(非病原性菌)に反応して、淋菌でないのに淋菌と間違えてしまうことがあるのです。
この事実は最近、判って、学会などでも発表されています。
たまたま貴方が行った耳鼻咽喉科の先生方は、この事実を知らなかったのですね。
残念なことです。
2つ目の理由は、ここの診療所で1週間前に行った検査です。
ここではSDA法でノドの拭い液法と、うがい液法の淋菌検出検査をしましたね。
その結果は陰性でしたよ。おめでとうございます。
ちなみにSDA法は現在、咽頭の淋菌検査に最も使用されている検査で、保険にも適用されています。はっきりしてよかったですね。安心してください」
彼の顔に、みるみる安堵の笑みが浮かびました。
「そうだったんですね・・・。先生!すっきりしました。よかった・・・!」
彼は「ありがとうございました!」と何度も頭を下げながら、診療所を後にしていきました。
診察した医師が不適切な検査法を用いたために、何週間も淋菌に悩まされた彼。
治療の場で検査方法を選ぶのは医師ですが、受診する患者さんが検査に対する知識を少しでも持っていることで、今回のような事件を避けることができる可能性があります。
いい機会ですので、次回は淋菌の検査について、もう少し詳しくお話ししておきましょう。
淋病でないのに淋病にされた男(その2)
前回、2か所の病院から「淋菌性咽頭炎」と診断され、医師の指示通りの治療を続けたにもかかわらず淋菌が陰性とならない男性のお話しをしました。
詳しくは「バックナンバー」をご覧ください。
今日は彼が私の診療所に来てからのことをお話ししましょう。
「先生!私の喉は一体どうなっているんでしょう!?」と私に問いかけた彼は、
すっかり絶望してしまっている様子でした。
私は彼の表情から、彼の心に大きな傷ができていることを察しました。
そこでまずは「よく、ここにいらっしゃいましたね。もう安心してください。」と
彼に迎えの言葉を投げかけました。
そしてまず、以下のようなことを尋ねたのです。
「今までかかった2ヶ所の病院でノドの検査を受けましたね。
その検査方法の名前はわかりますか?」
彼はちょっと首をかしげるとすぐに答えました。
「わかりません。検査方法の名前までは教えてもらっていないと思います」
「そうですか。では二つの病院に行って遺伝子増幅法検査の検査方法名を教えてもらってきてください」 とまずは検査方法の確認を指示し、次に「今日はとりあえず、私の診療所で行なっているSDA法でノドの拭い液法と、うがい液法の検査をします」といって遺伝子増幅法(SDA)による咽頭検査を行いました。
「この検査は一週間後に結果が出ます。それまでに、二つの病院に行って遺伝子
増幅法検査の検査方法名を教えてもらってきてください。おそらくPCR法、SDA法、TMA法のいずれかだと思いますが」と彼にアドバイスをし、この日の診療を終えました。
一週間後、約束通り彼が受診してきました。彼はちゃんと二つの病院に問い合わせをしていました。
「先生、二つの病院とも遺伝子増幅法検査の検査方法名は PCR法でした」
それを聞いた私は、ゆっくりうなずき、笑顔で彼に告げました。
「やはり、そうでしたか。それでは貴方は淋菌性咽頭炎ではありません。感染機会もないわけですから、淋病の心配ありません。よかったですね」
私の言葉に彼は驚いたようにしばらく絶句したあと、
「淋病じゃないって・・・!?先生、それは一体どういうことですか?」
と尋ねてきました。
なぜ彼は淋病ではないと私がわかったのか、皆さんもお知りになりたいところかと思いますが、説明が長くなりますので、続きは次回にお話ししましょう。
淋病でないので淋病にされた男(その1)
先月、24歳の真面目そうな男性が受診してきました。
さっそく来院理由を伺うと、「喉の淋病について相談したい」ということでした。
彼の話によると、約4カ月前にノドに違和感を感じ、感染のチャンスはなかったものの、一応クラミジアと淋病を調べてもらうために、都内某所の耳鼻咽喉科を受診したそうです。
そこで咽頭の検査を受け、その結果はクラミジアは陰性で、淋菌は陽性。
その結果を踏まえ、耳鼻咽喉科の医師からは
「貴方は淋菌性咽頭炎です。治療をしましょう」という診断が下ったそうです。
治療は抗生剤セフスパン(セフィキシム)を7日間内服することだったようです。
それでもノドの違和感は無くならないので、彼は内服7日後に再受診し、治癒判定(治っているかどうかをみる)を兼ねて咽頭検査を受けたそうです。
その結果は、なんと再び淋菌が陽性。
その際の医師からの説明は「淋菌性咽頭炎は生殖器(尿道)と違って治りにくいのです。
もう一週間、追加治療をしましょう。」という内容で、治療は同じ抗生剤セフスパンの7日間の内服だったそうです。
薬の服用をきちんと続け、ノドの違和感は少し良くなったので、その2週間後、彼は同じ耳鼻咽喉科を受診し、再び治癒判定検査を受けたそうです。
しかし、その結果は、なんとまたまた「淋菌が陽性」。
「一体どうなっているのだろうか?」とこの医師の診断を不審に思った彼は、今度は都内某大学病院の耳鼻咽喉科を訪ねたそうです。
大学病院で同じく咽頭の淋菌とクラミジアの検査を受けところ、何とまた、淋菌が陽性。
大学病院の医師は彼に「淋菌性咽頭炎です。
淋病の治療は現在、耐性菌の問題があり大変難しくなっています。
今まで飲んだ内服薬では治りません。淋病の治療は注射薬しかありません」と説明。
「なるほど、耐性菌の問題だったのか」と納得した彼は、そこでセフトリアキソン(ロセフィン)静脈注射1.0gの単回投与を受けました。
その医師からも、7日後に治癒判定検査を受けるように言われた彼は、1週間後、その大学病院に向かったそうです。「今度こそ大丈夫だろう!と楽しみにしていたんです」と彼は語っていましたが、結果は何とまた「淋菌が陽性」だったのです。
「どうして医師の指示どおりの治療を受けているのに治らないのか」「一体どうすればよいのだろう」「自分の病気はもう治らないのか?」「どの病院を信じればいのか?」彼は悩み、迷い迷った揚句、インターネットで自ら情報収集をし、私の診療所を見つけて相談に来たということでした。
「先生!私の喉は一体どうなっているんでしょう!?」と私に問いかけた彼は、すっかり絶望してしまっている様子でした。
彼の喉の病の実態は何なのか、なぜ大学病院でも完治させることができなかったのか?
それについては次回お話しすることにしましょう。
オナニーしてたら尿道から出血・・・
ある冬の日の午前診療の中、39歳の男性が受診してきました。
来院理由を尋ねると、
「先生、昨日の夜にマスターベーションをしてたら、急に尿道からタラタラ血でてきたんです。
あわててティッシュでペニスを押さえていたら間もなく出は止まったんですが、自慰のし過ぎでしょうか?」
とのこと。
さっそくペニスを診察すると、確かに出血は止まっていました。
しかしながら私、尿道口からわずかながら分泌物がでているのを見逃しませんでした。
さっそくこの分泌物を染色して顕微鏡で観察すると、多核白血球に取り込まれた双球菌を確認できました。
これは臨床診断では、いわゆる淋病(淋菌性尿道炎)ということになります。
彼に詳しく聞いてみると、彼女とセックスをしたのは5日前とのこと。
となると、感染原因としては彼女である可能性が十分に考えられます。
しかし原因究明はさておき、まずは淋病の治療を行いました。
淋病の治療は現在、服薬ではなく、注射薬で行うのが専門医の常識となっています。
これは淋菌は服薬に対する耐性菌が多いためです。
併せて彼の排尿初期の尿10mlを検査センターに送り、遺伝子レベルの淋菌とクラミジアの検査も依頼しました。
5日後に検査結果報告書が届くと、確かに遺伝子検査でも淋菌が証明されました。
結局、彼がマスターベーション中に急に尿道から出血したのは、この淋病により尿道粘膜に炎症が生じ、そこにマスターベーションという機械的刺激が加わり炎症性の出血が起きたものと判断いたしました。
こういうこともあり得るのですね。
ちなみに1週間後に彼に話を聞くと、彼女が浮気をしていたことが判明したとのと。
彼女は自分の浮気が原因で彼に淋病をうつしてしまったという事実に、大いに反省していたそうです。
出来心からの浮気が大きな代償を払う羽目になってしまったようですね。
皆様もご注意を。
淋病だと思っていたら・・びっくり!
先日、当診療所に受診にきた男性はかなりのイケメンでした。
年齢は23歳。
最初に来院の理由を尋ねると
「先生、今朝、気がついたのですが、ペニスの先から黄色い膿がでます。
あと、おしっこのし始めが凄く痛いんです」とのこと。
そこでさっそく、彼のペニスを診察してみました。
すると、尿道口の周囲は赤く腫れており、尿道口から黄色の膿がでています。
下着にも膿が付着しています。これは立派な淋病です。
私が「女性との性交渉はいつありましたか?」とたずねると、
「ソープに3日前に行きました。」との返事。
「なるほど、それが原因ですね!」と言いますと、
彼は「え~!マジー!?クソッ!!」とかなりショックを受けた様子でした。
次に、確認検査のため、早速外尿道口から膿を検体として採取しました。
その際、念のため外尿道口を、手指で拡げて観察してみたところ、これはビックリ!
尿道内の粘膜に大きさ直径8mm大の白色潰瘍が見つかったのです。
ピンときた私はもう一度彼に尋ねました。
「3日前のほかに、約3週間ぐらい前に、性風俗かどこかに、行きましたか?」
彼はギョッとしたように私を見つめ、
「先生!何でわかるんですか!?3週間前にピンサロに行きましたけど・・・」
と、びっくりした顔で答えました。
彼はとても驚いたようですが、専門医が診れば直ぐわかります。
この白色潰瘍は、梅毒の初期症状である“硬性下疳”です。
この硬性下疳は感染の機会があってから、3週間ほどで見つかることが多く、
しかも、潰瘍ができても、痛くも何ともないことが多いのです。
このイケメン君も、今日ここに来るまでまったく気づいていなったとようでした。
つまり彼は、3週間前にピンクサロンで「梅毒」をもらい、
それに気づかず3日前にソープランドで淋病をいただいたということ。
結局このイケメン君は、詳しい尿検査で淋菌性尿道炎、血液検査で
早期顕性梅毒の診断を受け、治療をして、ことなきを得ました。
彼にとっては、風俗での軽い遊びが大きな代償を払う羽目になったようです。
それでは、ご機嫌よう!
お口だけで淋病になるなんて!?
梅雨入りしたある日、
私の診療所に、26歳のサラリーマンがやってきました。
彼曰く、
「今朝起きたら、オチンチンの先から黄色い膿が出てきたんです。おしっこのし始めが、えらく痛いんですが」
とのこと。
ピンときた私は、すぐに尋ねました。「何処に行ったんですか?」
すると彼は自信たっぷりにこう答えました。
「はい、実は5日前にピンクサロンに行きました。でも、先生、セックスはしていませんよ。性感染症が怖いですからね。だから口だけにしておきました。」
そうなんです。
このようなケースが実に多いのです。
「口だけなら安全・・・!?」
とんでもない誤解です。
口によるサービスだけで、淋病やクラミジアになるのです。
性風俗嬢、殊にピンクサロン、ファッションヘルスなどのオーラルサービス専門店では、
特にクラミジアよりも淋病をうつされやすいという傾向があります。
それはどうしてか?
どうも咽頭は、クラミジアよりも淋菌が住み着くのに環境が良いようです。
実は私たちの咽頭には、いつもノドに住み着いている「常在菌」がたくさんいます。
一説には200種類以上もいるそうです。
そしてその中には、ナイセリア属の細菌が何種類もいます。
淋菌はナイセリア属の一員ですから、生殖器だけでなく咽頭にも住み着くことができるのです。
さらに淋菌は、肛門や眼の結膜にも住み着くことができるんですよ!
一方、クラミジアは、淋菌と比べると咽頭よりも生殖器に多く検出されます。
しかしクラミジアによる咽頭炎も決して少なくはありませんから、油断はできません。
オーラルサービスを行う性風俗嬢の咽頭には、淋菌やクラミジアが、おとなしく潜んでいます。
淋菌やクラミジアが咽頭にいても、なんら症状がでません。
ノドが赤くなったり、腫れたりもしません。ノドの痛みや違和感もありません。
性風俗嬢はノドの症状がありませんから、
自分が病気になっていることを知らないまま、仕事に励んでいます。
そのサービスを受けるのが男たちです。
それだけではありません。
オーラルサービスだけで性器ヘルペスや梅毒にもなります。
まさに「口は災いのもと」ですね。恐いです。
『君子、危うきに近寄らず』ですぞ!
女性の淋菌性尿道炎!マジ!?
先月、23歳のOLの女性が来院してきました。本人曰く、
「今朝から、排尿の始めに ひりひりとする痛みがあり、膿のようなものが腟付近から出た」とのこと。
早速 患者さんの陰部を診察してみました。
見ると、尿道口が発赤し、黄色の膿が出ています。
膿を顕微鏡で観察したところ淋菌様の菌体が観察されました。
この症状と顕微鏡の検査所見から、彼女は淋菌性尿道炎であると診断しました。
患者さんにもっと詳しく話を聞いてみると、
患者さんには同棲している彼がいて、その彼氏も前日から排尿初期痛と
尿道口からの排膿があると言うではありませんか。
彼は彼女の診察結果を聞いてから、病院に行こうと考えていたようです。
彼女のセックスパートナーは彼一人だけということなので、
淋菌は彼から感染し たと確信しました。
そこで、さっそく彼氏にも診療所に来てもらい、診察してみると、
まさに淋菌性尿道炎の典型的な症状を示していました。
そして、彼氏は性風俗店にも通っていたことがわかり、
おそらく、そこで感染したのではないかと推測しました。
男性の淋菌性尿道炎は、感染の2~7日後から排尿痛をおこし、
尿道口からクリーム状の膿が出るといった、本人が自覚しやすい症状が現れます。
しかし、女性が淋菌に感染した場合、多くの症例では尿道ではなく子宮頸管に感染します。
そのため顕著な自覚症状が現れず、本人は感染したことに気付きません。
今回の患者さん(彼女)では、尿道に男性の尿道炎と同じような症状を示した比較的珍しい症例です。
今回の症例では、女性に症状があったために早期に治療をすることができました。
しかし、本人の自覚症状が乏しい場合は治療することができず、他人へ感染させてしまうことがあります。感染は、男性性器と女性性器の接触、オーラルセックス、アナルセックスなどで成立します。
また体液が付いた手指がふれた眼の結膜へ感染することもありえます。
女性でも男性でも、淋菌感染した場合には早期に適切な治療を行わないと、
淋菌が子宮頸管や尿道に留まらず、他の器官に移行し、重篤な状態に陥ります。
女性の場合は骨盤内炎症性疾患(卵管炎、卵巣炎、骨盤腹膜炎など)、
男性は精巣上体炎、また、菌血症や関節炎にまで進行することもあり、非常に危険な感染症の一つです。
また、1回のセックスによる感染伝達率はHIVは1~0.1%ですが、
淋菌の感染伝達率は非常に高く、30%と言われています。
淋菌感染症は性感染症の中では最も 感染伝達率が高い病気の一つです。
淋菌感染症の治療は薬剤耐性菌の問題があり、抗生物質の選択が非常に重要となります。
何か心当たりがある場合には早期に専門医を受診することをお奨めいたします。
それではごきげんよう!
肛門の淋菌感染症
3月に入り、前回ご紹介した男性同性愛者の患者さんが、梅毒の経過観察のための血液検査に来院してきました。
その際に新たに申し出があったのは、
パートナーが肛門クラミジア感染症になったので、
自分も検査をして、必要があれば治療を希望すると言うことでした。
そこで少し大変でありましたが、
念のため咽頭・尿道・肛門の3箇所のクラミジアと淋菌の遺伝子検査を行いました。
そして、今回の検査の成績が出るまで、とりあえずクラミジアの治療を先に行いました。
ところが7日後、肛門からはクラミジアではなく、なんと淋菌が検出されたのです。
ということは、彼は肛門淋菌感染症ということになり、淋菌の治療(点滴、内服)を行いました。
肛門の淋菌感染症は臨床的には比較的珍しい部類に入ります。
しかし、本当はそうではありません。そこには知られざるカラクリがあるのです。
実は本来は淋菌にしろ、クラミジアにしろ検出頻度が高いのは
性器・肛門・咽頭・眼の順なのです。
ですから女性でも肛門の検査をすればクラミジア・淋菌はかなり見つかると考えられます。
しかし、実際は、医師が肛門の検査をほとんどしないので、淋病を発見できないでいます。
つまり、医師の無関心が、肛門の淋菌感染症の症例が少ないことの大きな原因となっているわけです。
肛門領域の性感染症は、まだ手付かず、未開発の秘境にも例えられるかもしれませんね
(4)淋菌は咽頭のどこに住み着くの?
前回は咽頭からの淋菌検出方法や咽頭淋菌検出率の男女差についてご紹介しましたが、今回はいよいよ治療法についてのお話をしましょう。
淋菌性咽頭炎の治療は、日本性感染症学会の2008年「診断・治療ガイドライン」によって行います。
淋菌では薬剤耐性菌が問題になっており、薬剤選択には注意が必要です。
淋菌性咽頭炎の治療は現在、注射薬が主流になっています。
セフトリアキソン静注1.0g単回投与が一般的です。
あるいはセフォジジム静注1.0gまたは2.0g×1~2回、を1~3日間投与します。
咽頭淋菌にはスペクチノマイシンは有効性が低いため推奨薬から除外されています。
つぎに治癒判定検査の必要性について勉強しましょう。
咽頭感染は治療に時間がかかる症例が増加傾向にありますから、
治療後、3~7日によくなっているかどうかを確認するための治癒判定検査を行う必要があります。
性器・咽頭同時感染例では、治療により性器の淋菌が消失しても、咽頭の淋菌は残存するという場合もあります。それが治療後の性器感染症の再発原因となりえますので、感染の機会がなく再発した場合には咽頭感染も疑う必要があります。
最後に淋菌は咽頭のどこに住み着くのかもご説明しておきましょう。
実は咽頭の粘膜を覆っている粘液層の存在が淋菌の咽頭感染に関与していると考えられています。
つまり、口腔内上皮の粘液層にはもともと常在性であるNeisseria属の細菌が存在し、
同じNeisseria属である淋菌の生存環境としても適している可能性が高いというわけです。
淋菌は粘液層に存在するため宿主細胞にほとんどダメージを与えず、
感染が成立しにくい状態(保菌あるいは定着)にあり、何の咽頭症状もあらわさないことが
これによって説明されます。
そして咽頭淋菌の治癒率が低い事は、淋菌が咽頭上皮組織ではなく、粘液層に存在するため、投与された薬剤濃度の上昇が少なく抗菌効果が得られないためと思われます。
しかし、咽頭淋菌感染についてはまだまだ分らないことがたくさんあります。
今後の研究による解明が楽しみです。
今回のシリーズは、少し難しい話もあったかもしれませんが、
淋菌についていろいろ学んでいただけたかと思います。
それではごきげんよう!
(3)咽頭淋菌検出率は男女で違う!?
前回、淋菌性咽頭炎の感染経路や検査・診断方法について少しご紹介しましたが、今回はその続きとして、まずは咽頭からの淋菌の検出方法をご説明しましょう。
遺伝子増幅法(SDA法)によって咽頭から淋菌を検出する場合の検体として、
スワブまたはうがい液を用います。
スワブは子宮頸管または尿道スワブ用のキットを用いて、
両側の扁桃陰窩または咽頭後壁をキットの綿棒で擦過して採取します。
一方、うがい液は尿検体用のキットを用いて行います。
うがい液法は0.9%生理食塩水(10~20mL)を口に含み、
顔を上に向けて10~20秒間「ガラガラうがい」をさせ、
滅菌チューブに吐き出させた液を検体とします。
うがい液はスワブよりも被検者負担が少なく、採取手技も簡便で、
咽頭全体の粘膜上皮と粘膜付着物を採取することができます。
従って、咽頭検査の検体としては、咽頭スワブより咽頭うがい液のほうが陽性率が高くでます。ですから症状がでないまま口腔咽頭に存在する淋菌の核酸増幅法による検査検体としては、うがい液の方が適しているといえるでしょう。
また、性器淋菌感染者の咽頭淋菌検出率についてご紹介しますと、
当院では、男性、女性を問わず性器淋菌感染者の30%の咽頭から、淋菌の検出がみられました。
また、男性においては性器の淋菌陽性率が咽頭より高かったのに対して、
女性においては咽頭の淋菌陽性率が性器より高くでました。
さらに、性器に淋菌が証明された女性患者の31.6%に、男性では26.9%に
淋菌の咽頭での検出がみられ、有意の差はありませんが、
女性のほうが男性より咽頭の淋菌検出率がやや高くなっています。
その理由は判然とはしませんが、オーラルセックスに際し男女の外性器の形態的相違と
性交様式の相違が考えられます。
フェラチオの場合は、男性性器の形態的特徴から尿道分泌物が女性咽頭に
直接的に到達しやすい状態にあります。
それに比べてクンニリングスの場合は、女性性器からの分泌物は男性咽頭に
直接的に到達しにくい状態にあります。
これが男女の淋菌の検出率の差の一因とも考えられています。
さて、次回はいよいよ治療についてご紹介します。
(2)自覚がないから恐い、淋菌性咽頭炎!
前回、風俗店を利用したことで淋菌感染となってしまった男性の例をご紹介しましたが、今回は淋菌性咽頭炎についてもう少し詳しくご紹介しましょう。
日本男性の性感染症で最も多い病気はクラミジア性尿道炎、次いで淋菌性尿道炎です。
その淋菌性尿道炎の発症要因には、オーラルセックスが大きく影響しています。
最近では性行為の際、オーラルセックス(フェラチオ・クンニリングス)を行うことが、
ごくあたりまえの行為となっており、日常化しています。
また日本では女性性風俗従事者の咽頭における淋菌の感染率が高く、
これが淋菌感染症の原因となっています。
淋菌性尿道炎は激しい尿道症状がでることが特徴で、
それに比べて淋菌性咽頭炎は咽頭の自覚症状・他覚的所見が認められないことが特徴です。
すなわち淋菌性尿道炎を認めれば、そのパートナーの口腔咽頭に無症候のままに
淋菌が存在している可能性が高く、見過ごせばそれが新たな感染源となってしまいます。
次に検査・診断について少しお勉強してみましょう。
淋菌の咽頭検査法には分離培養同定と遺伝子診断法があります。
【分離培養同定法】
淋菌は発育に炭酸ガスを必要とし、極めて死滅しやすい細菌です。
温度変化、乾燥などに弱く、一般細菌と同じ培養方法では検出できません。
淋菌の培養同定には、咽頭を拭った綿棒を直ちに淋菌選択培地である
変法Thayer-Martin 寒天培地に塗抹後、速やかに密閉し、炭酸ガス発生装置により
炭酸ガス充填下に室温で保存、その後35℃で48時間炭酸ガス培養を行えば
98%以上の感度で淋菌を検出できます。
【遺伝子診断法】
遺伝子増幅法は検出感度が高く、口腔咽頭の淋菌を検出するのに大変有用です。
ただしPCR法は口腔内に常在する他のNeisseria属との交差反応(間違った反応)があるため用いません。また遺伝子診断法には、分離培養法と異なり薬剤感受性検査ができないという欠点があります。
また遺伝子増幅法にはSDA法・TMA法・RT-PCR法・LAMP法がありますが保健が適用できるのはSDA法のみです。
次回は実際に咽頭から菌を検出する手段や菌の検出率についてご紹介します。
(1)淋菌性咽頭炎! 「のどが淋病!」
前回、性風俗店(ピンクサロン)にてオーラルサービスを受け髄膜炎菌に感染した男性の例をご紹介しましたが、今回も、おなじく風俗店のオーラルサービスによる性感染症のひろがりの実例をご紹介いたします。2月のある寒い日、37歳の男性会社員が私の診療所に来院して来ました。
話を聞くと、5日前、友人と酒を飲んだ勢いでピンクサロンに行きオーラルサービスを受け、
さらにその風俗嬢と濃厚なキスを交わしたとのこと。
そして、その3日後の朝、尿道口の先から黄色いクリーム様の膿が出ているのに気づいのだそうです。
「まずい!やられた!」と思ったそうですが、もう時すでに遅し。
尿道口の周辺をよく見ると、赤くなり少し腫れています。
さらに排尿時に、尿の出始めが痛いと訴える…。
これが典型的な淋菌性尿道炎の症状です。
まずは性器の診察を済ませ、詳しい尿・尿道分泌物検査を行いました。
次に咽頭を診察したところ、ノドは赤くもなく、腫れてもいませんでした。
自覚症状もありません。
しかし私は、念のため咽頭の詳しい検査も行ってみました。
その結果、尿検査・尿道分泌物の検査では淋菌培養検査が陽性、
遺伝子検査でも淋菌が陽性ですが、クラミジアは陰性でした。
また咽頭検査の方では、淋菌の培養検査が陽性、
さらに遺伝子検査(スワブ法・うがい液法)でも淋菌が陽性でしたが、
クラミジアは遺伝子検査(スワブ法・うがい液法)で陰性でした。
つまり、この男性は風俗嬢のオーラルサービスとキスの結果、
「淋菌の生殖器・咽頭の同時感染」ということになったわけです。
症状がないからといって喉の検査をしなければ、咽頭の淋菌感染を見逃すところでした。
私の経験から、念のため喉の検査もやった方が良いと判断したが、それが良い結果をもたらしました。
症状がないからこそ、検査で確認するべきなんですね。
おかげでこの男性は、しっかり淋病の治療ができることになりました。
しかし、『口は災いのもと』とはよく言ったものです。
やはり『君子危うきに近寄らず』という姿勢が大切ですね!
でも酒のせいで『君子豹変す』だったのでしょうか、この男性は・・・。
やや余談が長くなりました。
淋菌性咽頭炎については、次回に詳しくお話しすることに致しましょう。
君子危うきに近寄らず!
『君子危うきに近寄らず!』=“性風俗嬢の咽頭は性感染症の温床 ”
『先生!尿道の先から黄色い膿が出てきた!』
と言って、23歳のフリーターが受診してきました。
尿道から出ている膿を採取して、乾燥染色して顕微鏡
で見ると明らかに淋菌が見つかった。
立派な淋病である。
『何処に行ったの?』
と聞くと、
『3日前にヘルスには行ったけど、セックスはやっていないよ!オーラル
サービスを受けただけだよ!』
と答えました。
『淋病はそのオーラルサービスが原因だよ!口は災いの元って言うだろ 』
彼は
『マジ-!マイッタナー!クソ!』
と言って悔しがっていました。
そうなんです!
若い男性はお手軽セックスとしてヘルス、ピンクサロンなど
のオーラルサービスの性風俗店を利用しています。今回はこのオーラルサービスを行う性風俗嬢の『クラミジア性、淋菌性咽頭
炎について』に勉強しましょう。
男性の、性感染症で最も多いのはクラミジア性尿道炎で、次に多いのは淋菌性尿道炎です。
その最も多い感染源は性風俗嬢からであることはよく知られています。
しかも性風俗嬢のオーラルサービスこそが最大の感染要因なんです。
まさに“性風俗嬢の咽頭は性感染症の温床 ”ともいえ
ます。
クラミジア性、淋菌性咽頭炎の特徴は、ほとんどの方が無症状で咽頭発赤や扁桃腫脹などの症状がみられないことです。
逆に咽頭症状がある方にはクラミジアや淋菌の検出率が低いという印象です。
特に女性の方に陽性率が高く、しかも検出される頻度が年々高くなる傾向にあります。
性感染症検査目的で受診した性風俗嬢の、咽頭におけるクラミジアと淋菌検査を行った結果、ヘルス嬢の方がソープランド嬢に比べ咽頭クラミジアと淋菌の陽性率が、明らかに高いという結果がでました。
これは、オーラルセックスを専門的職業にするということは、クラミジア・淋菌の咽頭感染の非常に高いリスクを負うことであり、逆に言う
と性風俗嬢の咽頭は男性尿道炎の大きな感染源となりえるということです。
『君子危うきに近寄らず!』
お分かりいただけましたでしょうか?!
性感染症の王様!俺は淋病だ! どうだ!まいったか!
「先生、オチンチンの先から膿が出てきた。 おしっこのし始めが痛てー!あの女にやられた!まいった!」と言って23歳の調理師が来院してきた。ペニスを診察してみると尿道口の周りが赤くなり、先から黄色い膿がでていた。
「これが有名な淋病(りんびょう)だよ!」と言うと、男性は「マジー!?」
さて、淋病ってどんな病気なのでしょうか、『淋しい病気』という意味ではありません!
“淋”には“しずく”という意味があります。
淋病になると尿道の炎症で尿道の内が狭くなり おしっこをする時、激しい痛みがあり、怖くて尿を“しずく”のようにしか出すことができなく なるためこの“淋病”という病名がついたそうです。
淋病は性感染症の中でも最も代表的な病気で淋菌がその原因です。
腟性交・オーラルセックスなどの口腔(こうくう)性交・肛門性交により感染します。
男性では主に尿道、女性では子宮頸管(しきゅうけいかん)に感染します。
またオーラルセックスの増加により咽頭(いんとう:「のど」のうち、鼻から食道に続いていく部分)に感染します。
さらに肛門性交により直腸にも感染します。
感染すると男性では約95%の人に症状がでます。 感染機会から2日~7日後に、尿道から黄色い膿が出てくるので、下着が汚れるので 「やばい!やられた!!」と思います。
また、尿道の出口が赤く腫れあがることもあり、排尿のし始めに痛みがあることが特徴的です。
はっきり症状が出て、まるで『俺は淋病だ!どうだ!まいったか!』と主張しているようです。
しかし、症状がはっきり出るから治療につながるわけです。
それに反して、残念なことに女性では淋菌に感染しても症状が出る人は少なく、無症状のことが多いのです。 症状が出る人は20~30%程度です。
症状が出ると膿性の帯下(おりもの)、帯下の増量、 不正出血、下腹部痛、排尿痛などがあります。
感染していることに気づかないで、放置していると男性では、感染が尿道の奥の方に進み、 急性前立腺炎(きゅうせいぜんりつせんえん)になり、 高熱が出て、排尿ができなくなったりして入院することにもなりかねません。
さらに感染が精管を通じて精巣上体に進み、精巣上体炎(副睾丸炎)になると、 陰嚢が赤く腫れあがり、触ることもできなくなるほど痛みが激しく、高熱がでます。
運が悪いと男性不妊症という悲惨な結末を迎え、子供ができなくなるかもしれません。
女性では、さらに恐ろしく、無症状に経過すると子宮付属器炎(卵管炎、卵巣炎)、骨盤腹膜炎へと 感染が拡がっていき、不妊症につながる恐れがでてきます。
また最近オーラルセックスの日常化により、淋菌が咽頭から検出される人が非常に増えています。
性器が淋病になっているとその中の約30%の人が咽頭にも淋菌を持っています。
咽頭は淋菌に感染していても自覚症状はほとんどありません。
まさに“口は災いのもと”といわれ『咽頭は性感染症の温床』なのです。
オーラルセックスをした場合は咽頭の淋菌検査も受けましょう。
最近の淋菌は耐性菌が出現してきて、治療が大変難しくなってきています!
必ず専門医を受診しましょう!あなたの悩みがパートナーの悩みにならないように!
セックスのエチケット!初めから最後まで忘れずにコンドーム!
