川崎市の性感染症専門クリニック 宮本町中央診療所院長による性感染症についての正しい知識や相談にお答えするブログ:川崎市の宮本町中央診療所の尾上院長がクリニックに寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

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私って腟カンジダなの?

先週、私のクリニックのホットラインに若い女性の方から相談がありました。
いわゆるデリケートゾーンに関する悩みについてでしたので紹介します。

【ご相談内容】

この夏はスパッツやレギンスをショートパンツの下に穿くことが多くて、とってもとっても蒸れるのです。 時々、アソコがかゆくて、特に生理のときは大変なんです。
デリケートゾーン用の軟膏を買って塗ってみたのですが、いまいちです。頻繁に入浴し、かゆいので腟の中までよく洗っています。
この前TVのCMで腟カンジダの治療薬のことを知ったのですが、もしかして私って腟カンジダでしょうか。それとも蒸れてかゆみを感じているだけなのでしょうか?

彼女の場合、電話の内容だけでは、腟カンジダかどうかは診断できませんが、もし腟カンジダであった場合はデリケートゾーン用の軟膏では良くならないので、婦人科を受診するように勧めしました。

彼女が心配していた腟カンジダ症は、カンジダというカビの一種によって起こる感染症です。
通常、腟のなかはデーデルライン桿菌などの常在菌が存在し、悪玉菌の増殖を防御しています。
ところが、抗生物質や風邪薬を飲んだり、シャワーで腟内を洗いすぎたときに、腟常在菌の善玉菌としての作用が破綻し、カンジダが増殖して発症します。
もちろん、セックスで感染する場合もあります。

典型的な症状はかゆみとおりもの量の増加です。
白いカッテージチーズのようなおりものが出る場合もあります。
このような自覚症状を感じたら、早めに専門医を受診して治療を受けてください。
専門医は問診のほかに、性器の診察を行い、外陰部や腟にカンジダを認めた場合にカンジダ症と診断します。

腟カンジダを発症したら、通気性のよい下着を着用し、安静にするように心がけてください。
また、刺激の強い石鹸で洗うことも避けてください。
病院での治療はカンジダに効果がある抗真菌薬として腟錠や腟座薬を処方します。
また、一度、腟カンジダになると、疲労やストレス、風邪、蒸れやすい服装をすることがきっかけとなり再発することも多くあります。

再発例に限っては薬局でOTC医薬品を購入することもできますので、我慢ぜず、積極的に治療しましょう。

それでは、ご機嫌よう!

2009年08月17日

性器カンジダ症

性器カンジダ症はカビの仲間のカンジダによって起こる性器の真菌感染症です。
原因菌としてはCandida albicansが最も多く認められます。
女性に特有な病気といってもよく、セックスが原因のカンジダ症は約5%と意外に多くありません。
女性では腟炎と外陰炎は同時になることが多いので、外陰・腟真菌(カンジダ)症といわれています。
何らかの誘因があることが多く、特に抗生剤、風邪薬などを飲んだあとに発症します。
また腟内を洗浄した後に発症することもあります。

症状としては外陰や腟のかゆみ、白いおりものが増えたり、他に外陰・腟の灼熱感、痛み、性交痛を認めます。腟の中には酒粕状、粥状、ヨーグルト状、オカラ様の白色腟内容がみられ、腟壁、子宮頸部にかたまりとなって付着しています。 男性がなることは少なく、ときどき亀頭包皮炎として発症します。
腟の内部は、デーデルライン乳酸菌の働きで清潔に保たれています。
この腟内に住む良い菌が、悪い菌の侵入を抑えているのです。
ビデで洗いすぎると、良い菌が減ってしまって、腟の中のバランスが崩れてしまいます。
きれいにしているつもりが、実はばい菌が繁殖しやすい状態にしてしまっているのです。
何もしないほうが、腟自身の清潔を保つ機能が発揮されるのです。

腟カンジダ症は、清潔にしすぎる習慣が原因になっている“生活習慣病”とも言えるでしょう。
「清潔は不潔」なのです。
「洗いすぎ」にはご用心!

2007年04月27日