泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

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2012年02月15日

人生の節目検診 人生の節目検診

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28歳の男性が受診してきました。
「新しい彼女ができ、結婚したいと思っています。ブライダルチェックをお願いします。」

人生の節目には、このようなブライダル検診をお勧めしたいと思います。また、カップルで性感染症の検診に訪れる方々も増えています。
そして、性の健康を確認し、健康なセックスをし、健康な赤ちゃんを産んでほしいものです。

次に、35歳の男性がやってきました。
「妻が現在、妊娠5か月です。妻の妊婦検診でクラミジアが見つかりました。これは私が悪いんです。恥ずかしいのですが、2ヶ月前にソープランドに行きました。その後、特に何の症状もないので妻とセックスをしてしまいました。それが恐らく原因だと思います。」

『それでは、クラミジア、淋菌などの検診をしましょう。そしてクラミジアの治療をしておきましょうね』
この男性からは、やはりクラミジアが検出されました。

さて、この方々のように新しくパートナーができた場合、結婚をする場合、子供を作ったり、子供も産む場合、または親になる場合は、「人生の節目」として性感染症検診を積極的に受けることをお勧めいたします。

検診を受けることのハードルは、人によってはかなり高いかと思いますが、検診を受けてしまうと、きっと受けて良かったと思いますよ。

勇気を出して、「人生の節目検診」を受け心の平安を勝ち取りましょう。

投稿者 aids : 21:54

2012年02月11日

性感染症:四面鏡の裏技テクニック

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ある風俗の女性から、四面鏡の存在を教えていただきました。

4つの鏡の反射を利用することで、自分では見えにくい部分を映し出してくれる全長48.5cmの長いミラーです。
普通は女性が、ヘアスタイルや後ろ髪の寝ぐせ、てっぺんの白髪などの見えにくかった所をチェックするために使用するものです。
縦に広げれば頭頂部が、横にすれば耳など側面を良く見ることができます。
鏡が四面あり、その四面が連なっている折りたたみ式の四面鏡です。
言い換えれば、四面ミラーパノラマコンパクトです。
折りたためばスタンドミラーにもなります。

この四面鏡の最大の長所は、見えない所、見えにくい所を見ることができることです。
普通の鏡では見えないところをチェックできるわけです。
コンパクトに折りたため、ポーチなどに収納し、携帯するのにも便利です。
お値段は1,000~3,000円程度でお手ごろです。角度が自由に調節できるので、観察時には、あらゆる角度から確認することができます。

私が目を付けたのは、これを縦に使用し、外陰部、性器あるいは臀部などを観察できないかと考えたからです。

  1. 性器、肛門、臀部などの観察ができ、病変の発症を確認できる。
  2. 性器などの病変部(性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、毛嚢など)の観察ができる。 
  3. 性器などの病変部を見ながら外用薬をつけることができる。
  4. 女性だけではなく、男性にも使用可能である。

あそこは“気になるけど見えない…”ものですよね。
しかし、そんな悩みを瞬時に解決してくれるアイテムなのです。
見え難い秘部の健康管理に役立つわけです。

今までは、あそこを見るには、デジカメで局所を撮影するか、普通の鏡を使って、かなり辛い姿勢を保ちながら、異様なスタイルをしながら見るかしかできませんでした。
しかしながら、この四面鏡は性感染症(STI)のチェックには最高に便利で、病状の経過観察や、薬剤を塗るのにも便利と言えます。

おそらくこれからは、性風俗嬢の健康管理には必需品となるだろうと言えるくらい、私のお勧めのミラーであります。少し慣れるときっと、手放せなくなるに違いありません。

投稿者 aids : 16:12

2012年02月06日

性感染症の二重奏

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昨年の年始早々に30代後半の男性が受診してきました。
 
「どうしましたか?」と訊ねると、
「性器の周辺が、ただれてすごく染みるんです」と言います。
 
そこで「いつ、どこで、誰と、どういうセックスをしましたか?」と訊ねた。
「大晦日に彼女としました。でも口だけです。だけど…そういえば、12月の中旬にソープランドに行きましたね」

「それでは、おちんちんを診ましょう」
 
そのペニスには、無残にも冠状溝に硬い大きな潰瘍(直径8mm大)ができていました。
痛みは無いと言います。
 
まさに、梅毒の初期症状である硬性下疳です。
さらに、冠状溝の全周囲にわたって、水疱が破けた状態のビラン(ただれ)が散在していました。
 
また、両側の鼠径部リンパ腺が腫脹しており、右側には圧痛が認められました。
体温は36.3℃で発熱はありません。
 
さて以上の身体的情報(症状・所見)から考えられるのは、
12月中旬に行ったソープランドの風俗嬢が感染源で、梅毒に感染したことで、
そして、大晦日に自分の彼女から受けたオーラルセックスにより、
彼女の唾液中に排泄されていたHSV(単純性ヘルペスウイルス)が原因で、
性器ヘルペスの初感染になったと思われます。
 
つまり、性感染症の二重奏(梅毒、性器ヘルペスの初感染)と言えますね。
 
さっそく、駆梅療法(梅毒の治療)と、性器へルペスに対し抗ウィルス治療を行いました。
 
その甲斐あってか、2月の中旬には梅毒の硬性下疳はほぼ消失しました。
しかしながら、3月の中旬にペニスの冠状溝に性器ヘルペスが再発し、
さらに、7月に入り、ほぼ同じ部位に性器ヘルペスが再発したのです。
 
これからも、この男性は性器ヘルペスの再発に悩まされることが予想されます。
もしこの男性に、年間5~6回以上の再発がみられれば、再発抑制療法を勧めたいと考えています。

投稿者 aids : 16:22

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