川崎市の性感染症専門クリニック 宮本町中央診療所院長による性感染症についての正しい知識や相談にお答えするブログ:川崎市の宮本町中央診療所の尾上院長がクリニックに寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

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神奈川性感染症学会報告その2

2008年3月8日(土)ワークピア横浜で第8回神奈川性感染症学会が開催されました。
その中でイブニングセミナーが印象に残りましたので報告いたします。
講演演題 『性器ヘルペスの病態と治療』
講師 安元慎一郎先生(久留米大学皮膚科准教授)



【講演要旨】
性器ヘルペスの最も大きな特徴として、個人によってはHSV-2型による再発病変が繰り返し生じることと臨床的な病変がないときにも粘膜部からウイルスが排泄される無症候性排泄が起こっていることがあげられる。
現在のところ、感染防御に有効なワクチンは開発されておらず、よって個人レベルでの性器ヘルペスに対する知識の普及および予防行動と再発抑制療法がその伝播を予防する手段と考えられる。
再発抑制療法では、開始前にHSV-2型による再発性性器ヘルペスであることを確認するとともに、抑制療法中のコンプライアンスの維持、抑制療法終了後の再発頻度のモニターなどに留意しながら実施することが重要と考えられる。

2008年10月11日 | トラックバック (0)

神奈川性感染症学会報告

2008年3月8日(土) ワークピア横浜で第8回神奈川性感染症学会が開催されました。
その中で、イブニングセミナーが印象に残りましたので報告いたします。
講演演題 『淋菌感染症のUpdate』
講師 田中正利先生(福岡大学泌尿器科教授)


【講演要旨】
淋菌感染症は、淋菌を病原体とするSTDの代表的疾患である。
主に男性は尿道、女性は子宮頸管炎を発症する。
最近、男性の淋菌性尿道炎においては風俗女性との口腔性交を介した感染者が増加している。
風俗女性の実に約3割が咽頭に淋菌を保菌しているためと考えられる。
淋菌の検出は、分泌物のグラム染色標本の鏡検法と分離培養法が基本であるが、近年核酸増幅法(PCR法、TMA法、SDA法)が開発され、信頼性の高い迅速診断法として臨床応用されている。


淋菌感染症に対する治療においては、近年わが国ではキノロン耐性淋菌をはじめとする各種薬剤耐性淋菌の急増により経口抗菌薬の有効率が低下し、本感染症に対する治療薬の選択肢が非常に少なくなっている。
日本性感染症学会が作成した2006年度性感染症診断・治療ガイドラインでは淋菌性尿道炎と子宮頸管に対しては注射薬のセフトリアキソン、セフォジジムまたはスペクチノマイシンの単回投与療法のみが推奨されている。

2008年10月11日 | トラックバック (0)