川崎市の性感染症専門クリニック 宮本町中央診療所院長による性感染症についての正しい知識や相談にお答えするブログ:川崎市の宮本町中央診療所の尾上院長がクリニックに寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。
2010年07月26日

MSMの淋菌性咽頭炎

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うだるような暑い日、26歳のイケメンが私の診療所にやってきました。

早速診察を始めると、
「先生、今日の朝、尿道から黄色い膿が出てきたんです。おしっこのし始めが痛くて参っちまって・・・」
とのこと。

「ふむ・・・」
私の経験と勘で、彼を見てピンと来るものがあり、ずばり彼に尋ねてみました。
「そうですか。で、相手の“男性”とは何をしたの?」

彼は「ばれたか・・・」とでもいう風にちょっと苦笑いをしましたが、すぐに
「今回は口だけです。お互いに!アナルはしていません。アナルはこの2ヶ月やってません。本当です」
と、男性との性交渉があったことをすんなり認めました。

彼の言動を見てMSMでは?と感じた私の勘は見事に当たっていました。
ちなみに「MSM」とは「Men who have Sex with Men」(男性とセックスをする男性)の略。
ゲイであれ、バイであれ、とにかく男性とセックスをする男性の総称です。

さて、私がさっそく彼のペニスを診察すると、みごとに尿道の先から黄色い膿が排出されていました。
これは立派な淋菌性尿道炎です。

続いて、
「オーラルをしたわけですから、咽頭の淋菌とクラミジアの検査もしましょう。」
と、こちらの確認も致しました。

尿道分泌物の塗抹標本を染色し、顕微鏡でみると、多核白血球細胞の中に双球菌が認められました。
典型的な、多核白血球が淋菌を貪食した所見です。

ちなみに、淋病の治療は現在は大変難しくなっているのをご存知ですか?
耐性菌の問題で難治性となっているのです。是非ご注意を。

このイケメン君には、日本性感染症学会のお勧めの注射薬(点滴)で治療し、検査結果の出る1週間後の再診を告げました。
そして1週間後、彼は約束通り受診してきました。
しかもパートナーのマッチョな彼を同伴して・・・!

イケメン君は開口一番、
「先生!注射した次の日の朝には膿がとまっていました。
すごいです。ビックリ、感謝です!今日はこいつも頼みます」
と告げ、パートナーにも症状があらわれていることを明かしました。

そこでマッチョな彼に検査をしたところ、やはりペニスも咽頭も淋病であることが分かり、前日の彼と同様の処置を施しました。

さて彼の検査の結果ですが、尿道分泌物の淋菌培養検査は陽性。
尿検査(遺伝子増幅法SDA法)ではクラミジアは陰性、淋菌は陽性。
咽頭検査(遺伝子増幅法SDA法)の結果も私の予想通り、淋菌は陽性、クラミジアは陰性でした。

私はイケメン君に結果を告げた後、
「さて、今日は淋病がチャンと治っているかどうかの、治癒判定検査をやりましょう。まさに卒業試験ですね」
と淋病の治癒判定をしたところ、こちらは一発で“試験合格”でした。

ところで、今回の淋病の感染源はどこだったのでしょうか?
イケメン君もマッチョ君も、それについては語らず、私もあえて追及はしませんでした。

もしかすると、どちらかの浮気が原因だったのかもしれませんね。

Posted by aids : 17:27

2010年07月20日

これがあれば安心!?「レイプ撃退用コンドーム」

南アフリカで開催されていた1ヵ月間におよぶサッカーのワールドカップは、スペインの優勝で幕がおりました。心配されていた治安の問題も、日本で報道されている限りでは多少の事件はあったものの、大きな問題はなかったような印象です。
今回のワールドカップ開催により、南アフリカの治安全体が、少しでも向上したのならよいのですが、以前にも書きましたように、南アフリカの犯罪発生率は世界最高。そして世界一、レイプ発生率の高い国とも言われています。

インターポールの2006年度調査によると、南アフリカでは、なんと17秒に一人の割合で女性がレイプされているとだとか!なんとも痛ましい話です。そこで、レイプ犯を撃退するためのアンチレイプコンドーム「Rape-aXe」が、南アフリカの女性医師によって開発され、話題になっています。

女性医師のSonnet Ehlers氏が、私財を投げ打ち、40年かけて開発したこのコンドームはラテックス製。女性は、ちょうどタンポンのようにこのコンドームを予め腟内に挿入しておきます。そうすると運悪く男性に襲われて、ペニスを無理矢理、腟内に挿入されても、この「Rape-aXe」の内側にあるとげが、ペニスにガチッと突き刺さるという仕組み。男性にとっては、鋭い歯で挟まれたかのような激痛があるそうです。そして、レイプ犯が痛みで苦しんでいる間、女性が逃げることが可能という優れモノ。

さらに、このコンドームはいったん食い込こんでしまうと、歩くことも排尿もできないほどの痛みを伴い、はずそうとするとさらに深く食い込むという機能もあるらしいのです。最終的には泌尿器科医を受診しなければ、はずすことが難しいそうで、医師が警察に通報することで、レイプ犯を逮捕できるという効果も。女性側もコンドームの機能でペニスとの直接触を避けることができるので、妊娠や感染症を防げる、というシナリオになっています。

実際の製品1つ当たりの価格は、2ドル未満(約180円未満)だそうですが、ワールドカップ開催中、このコンドームが約3万個、無料配布されたのだとか。日本では到底、考えられないコンドームですが、そのうち、インターネットを通じて、日本にいながらも入手可能となるかもしれませ。さて日本ではこの商品が許可されますでしょうか?許可されるにあたっては、いろいろな問題点も出てくる事でしょう。

このような商品が開発されたこと自体は、女性にとって朗報なのかもしれません。しかし、「こんな商品でしか身を守るすべがない」という自分の国の状態を、南アフリカの人々はもっと深刻にとらえ、先進国側も必要な支援の手をさしのべるべきではないでしょうか。

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Posted by aids : 11:07

2010年06月23日

南アフリカ独特の性感染症!軟性下疳(その2)

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前回、サッカーFIFAワールドカップの行われている南アフリカに、究極の性感染症「軟性下疳」があるとご紹介しました。詳しくはバックナンバーをご覧ください。

今回、この「軟性下疳」についてお話しする前に、「ワールドカップを見に行くんです」と言っていた、ある知人の話からいたしましょう。

知人の28歳J君が、ある日、ほおを緩めて私に言いました。
「先生、僕、実はサッカーワールドカップを見に、南アフリカに行く予定なんっすよ♪」
彼の顔を見てピンと来た私は、「ヨハネスブルグのセックスクラブにも行こうと思っているね」と指摘しました。
すると彼は、 「えーっ、なんでわかったんですか!?でも、そうなんっすよ。せっかくの機会ですから、夜も楽しまなくちゃって思って」と。

このJ君はクリニックの常連客でもあります。
セックスが大好きで、風俗店だけでなく一般女性にまで次から次へと手を出し、何回も性感染症になっています。つまり「予防」という意識が限りなく低いタイプ。
そこで私は彼にくぎを刺しておくことにしました。
「変なことはしない方がいいよ。もし“遊ぶ”にしても、コンドームを必ずつけるのですよ。
熱帯地方であるアフリカ南部には独特の性感染症もありますからね。」

このアフリカ南部独特の感染症が、「軟性下疳」で、日本では「幻の性感染症」
あるいは「輸入性感染症」といわれています。

日本では終戦直後の昭和20年代の前半に流行しましたが、
その後、ほとんど報告がなく、病名は知っていても病気を見たことがないという
医師が圧倒的多数です。
その症状は性器に刃物でえぐったような潰瘍ができ、激痛を伴います

軟性下疳は軟性下疳菌(ヘモフィルス・デュクレイ)による性感染症です。
性器に生じる、痛みの強い壊疽性潰瘍と鼠径リンパ節の化膿性炎症が特徴的です。
潜伏期間が2~3日と短いので、感染したらアフリカ滞在中に発症という場合も十分にあり得ます。
潰瘍ができるので、HIV感染のリスクも高まるため、症状が治まりある程度時間が経ったら、HIV検査も必要になります。

ここまでの私の説明を聞いたJ君はポツリ・・・
「サッカー観戦に専念しようかな」

J君同様、南アフリカでハメを外そうと思っている日本代表サポーターの方はいらっしゃらないとは思いますが、夜の“遊び”には、治安と性感染症にくれぐれもご注意を。

要らぬお土産を日本に持ち帰らないでくださいね!

Posted by aids : 17:04

南アフリカ独特の性感染症!軟性下疳(その1)

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サッカーFIFAワールドカップのニュースが連日伝えられています。

南アフリカの治安については開催前からかなり懸念されており、TV各局も女性レポーターを現地に派遣しなかったようですね。
大会開催期間中、既に数件の強盗事件などが伝えられています。

南アフリカ最大の都市、ヨハネスブルグといえば、「死にたければヨハネスブルグへ行け」と称される程の世界一危険な都市。

先日は、ある男性が若い4人の女性に銃を突きつけられて、無理やり車に乗せられ、睡眠薬入りのジュースを飲まされた上、その女性達につぎつぎとレイプされてしまったという事件がありました。
気がついたら、裸にされ路上に投げ出されていた彼は、所持金の約5万円もすべて取られていたそうです。
このような事件は決して珍しくなく、ゾロゾロあるのだともいいます。

この彼の場合、女性にレイプされたということから、睡眠薬だけではなく男性が"自分の意志にかかわらず元気になってしまう"作用のある薬物も飲まされたのではないかと考えられます。
そして、「金品をとられただけで、命があってよかった」と思ったのもつかの間、その後男性器に潰瘍がみつかり、性感染症にかかるというとんだ“おまけ”がついていたことも判明したそうです。
この男性のように、観光気分で行った南アフリカで、そのまま究極の性感染症になってしまう可能性があるのです。
南アフリカには、日本ではお目にかかれない、南アフリカ独特の性感染症「軟性下疳」があるのです。

では、「軟性下疳」とはどんな性感染症なのか。それは次回にお話ししましょう。

Posted by aids : 16:56

2010年06月11日

サッカー・ワールドカップとセックス

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サッカー・ワールドカップ(W杯)の南アフリカ大会が6月11日から始まっている。

アルゼンチンでW杯恒例の「セックス論争」が、早くも起こった。

大会期間中にセックスを我慢するかどうか、各国で毎回、論議になる。

アルゼンチン代表の選手たちに「試合のない日には通常のパートナーとのセックスはOK」との許可が出た。

アルゼンチン代表のチームドクターはラジオ放送で、

「選手たちのW杯中のセックスはOKだ。ただし、いつものパートナーとのセックスに限りOK!

シャンパンなどのアルコール類を飲み、葉巻を吸いながらとういのは駄目」と語った。

同氏は「セックスは人間の社会生活の一部であり、それ自体は問題ではない。ただし過ぎると問題が生じる」

と述べ、試合に影響の出ない日にいつものパートナーとならと条件を付けた。

日本の岡田監督も少し日本選手に奨励してみてはどうだろう。

ラテンの乗りがなければ農耕民族は狩猟民族にはいつまでも勝てないじゃないのかな。ごめんなさい。

Posted by aids : 16:40

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