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高齢者梅毒再発の可能性(女性)

2017年2月10日に本ブログに掲載されました
 
≪高齢者の梅毒: 「高齢者梅毒再発の可能性 (女性)」≫について
 
相談者からご返信がありましたので報告いたします。
 
①世界らん展 2017 東京ドーム

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【返信内容】
 
お忙しいところ、早々にお返事をいただきありがとうございました。
 
再燃の可能性は無いとのこと。安心いたしました。
 
最初に、罹患歴があるとおっしゃった先生が「治療するほどではない。」と
 
いう言い方をされたので、素人考えで、水疱瘡のように、感染させるほどの
 
強さはないまま何十年も身体の中で眠っていて、抵抗力が無くなると再燃し、
 
病原体の宿主に少しずつ悪さをする可能性があるのではと思っていました。
そのため、原因不明でCRP高値になって体調不良になるたびに、再燃の
 
心配をしていました。

今思えば、その時の治療には無関係にも関わらず、わざわざ娘に罹患歴を
 
告げた意味がわかりません。
 
告げられた場所も、ナースセンターの片隅で他の患者さんも近くにいるところでした。
 
普通の主婦であった母が罹患歴があると聞き少なからずショックを受けましたが、
 
「心配するな。」とおっしゃった先生が「今でこそ少ないが、戦中戦後の方には多かった」
 
と言われたことで自分を納得させ、また、再燃の心配ばかりして、
 
不思議に日常生活での感染の心配はしませんでした。
 
しかし、原因不明で体調不良が続く母の姿を見るのがかわいそうで辛く、
 
主治医の先生には聞きづらく、ネットで検索しても高齢者の再燃といった
 
内容は見つからず途方に暮れていました。

このような信頼できる医療相談の場所があったことに本当に感謝します。
 
尾上先生、ありがとうございました。
 

②梅毒血清反応検査
 
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③梅毒血清反応定性検査検査の結果の解釈

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【感想】
以上のように身に余る感謝の言葉をいただき、大変うれしく思います。
 
梅毒の血清反応検査は駆梅療法を行っても、何十年も前の過去の
 
歴史(罹患歴)をほじくり返すような結果になってしまうことが大変多くみられます。
 
ほとんど意味のない検査です。がこれしか検査の方法がないのです。
 
困ったものですね。
 
ある専門家はこのような患者さんの「心を傷つける検査」はやらない方が良い、
 
とも言っています。
 
お大事になさってください。
 
④梅毒の治療はいつまで続けるの?

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⑤梅毒の治療の目的

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⑥葉牡丹

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2017年02月16日

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