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形成性陰茎硬化症(パイロニー病)

40代前半の男性から陰茎の屈曲と腫れについて相談がありましたので、報告いたします。
 
【相談内容】
 
今年の2月頃に気付いたのですが陰茎右側の真ん中あたりの血管?がボコッと腫れ膨らんでるの見つけました。
 
それから一ヶ月くらい様子を見ましたが未だに膨らんでいます。

それからその膨らみから左に曲がってしまいます。
 
最近では右の睾丸、 右の副睾丸、 そこから伸びる管、 右の陰茎の付け根あたり、 右の鼠径部 が痛いです。
 
ある病院では前立腺炎 と診断されましたが、薬を飲んでもなにも変わりません。
 
陰茎の膨らみや左に曲がってしまうこと、付け根の痛み これらは治りますか?
 
よろしくお願いします

先日の先生のブログに掲載されていた陰茎硬化性リンパ菅炎? も確認できます。

①ネット上より画像を取得。~形成性陰茎硬化症~

2016071001.png

【回答】

1. 陰茎右側の真ん中あたりの血管?がボコッと腫れ膨らんでいる。
     1ヶ月以上持続している。
  
2.それからその膨らみから左に曲がっている。
 
3.最近では右の睾丸 、右の副睾丸 、そこから伸びる管 、
       右の陰茎の付け根あたり 右の鼠径部 が痛い。

以上のことから、

貴方の場合、陰茎の屈曲と腫れについては、形成性陰茎硬化症
 
(パイロニー病・ペイロニー病・ペロニー病)が考えられます。

Peyronie disease は日本語で形成性陰茎硬化症、ぺイロニー病のほかにペロニーもしくはパイロニー病とも言われています。

陰茎の曲がり(屈曲ペニス)が主な症状です。

その原因は、陰茎海綿体白膜に線維性の硬結ができて、そのため勃起時の陰茎痛や陰茎弯曲が発生する病気です。

進行性の病気で弯曲がひどくなると性行為に支障をきたすようになる場合があります。

しかし悪性腫瘍ではありません。  
通常、ペイロニー病は後天性の疾患です。
 
また、他の病気も併発しているかもしれません。
 
これは専門医の診察が必要です。

至急、公的病院や大学病院の泌尿器科を受診なさることをお勧めいたします。

お大事になさってください。 

②赤い薔薇

20160701102.JPG




2016年07月10日

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