泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

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性感染症はクラミジア時代!

19歳の男子学生Aさんは、同級生の彼女にクラミジア感染を打ち明けられ、一緒に当院へ来院してきた。検査結果はクラミジア陽性でした。
Aさんはこれまでに何人かの女性とセックスしたことはあるものの、いつもコンドームを使っていたので、STI(性感染症)の心配は全くしていなかったと言う。
「コンドームは、セックスの最初から最後までつければ予防効果はあるが、それでも100%安全ではない。
特定の健康なパートナーと健康なセックスを心がけるのが、一番の予防法です」


最近はAさんのように、二人でオープンに検査や治療を受けるカップルもめずらしくないが、自分だけが治療・完治して、再び同じパートナーから病気をもらうケースもある。
また、24歳の女性Bさんは2年前に結婚し、今回、妊婦検診でクラミジアがみつかった。
実は1年ほど前に、元彼から移されたクラミジアの治療を受けたばかり。
そのときは、どうしても夫に打ち明けることができなかったと言う。
このままでは、出産時に赤ちゃんに感染するリスクもあるので、今度は必ず、夫と一緒に治療を受けるつもりだと言う。
放置しておくとクラミジアによる“家庭内環境汚染”になる。
「お互いにうつしたり、うつされたりを繰り返す“ピンポン感染”も多いので、必ず二人で同時に、検査・治療を受けてほしいですね」


最近、クラミジアの感染者がますます増加する傾向にあります。
まさに『性感染症はクラミジア時代!』である。
クラミジア感染患者は、女性が男性の約2.3倍。性活動の盛んな10~20代に最も多い。
クラミジア感染は簡単な検査でわかるので、振り返って思い当たることがある人は、症状がなくても早めに検査を受けたほうがいいかも!


2008年10月02日

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