泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

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口は災いのもと

オーラルセックスに警鐘を鳴らす専門医がいる。
『男女とも、いま最も多い性感染症はクラミジアです。ファッションヘルスや性感マッサージのフェラチオで感染 し、クラミジア性尿道炎を発病するビジネスマンが後を絶ちません』
始末の悪いことに、クラミジア性尿道炎は自覚症状が乏しいから、夫のペニスを口に含んだ妻にも感染。 そのあげく婦人科の不妊外来などで、クラミジアと診断された妻から、「あなたとしかSEXしていない専業主婦の私が、なぜ性病になるの」と詰問され、夫婦喧嘩から離婚話へと発展し、真っ青になっている男性も少なく ないという。
「性感染症は家庭の中にも広く蔓延し始めているのです」
厄介なのはオーラルセックスでクラミジアや淋病などにかかる患者が増えているのに、口や喉を診て性感染症と診断し、治療する耳鼻咽喉科の医師があまりにも少ないことだ。
「日本では、性感染症のすべてを診る独立した診療科が確立されていません。男性の性感染症は泌尿器 科、女性のそれは婦人科、皮膚に表れる性感染症は皮膚科、エイズは感染症科とバラバラに診てきたので、 オーラルセックスでうつる性感染症の急増に立ち遅れてしまったのです」
男女を問わず、すべての性感染症を幅広く診ることができる専門医は数少ない。
「最近はバイアグラなどEDに効く特効薬が手軽に入手できるようになったせいか、20代前半の若年世代だけでなく、“ちょい悪オヤジ”の中高年世代にも性感染症の患者さんが増えてきました」
妻から熟年離婚を言い渡されないように、心あたりがある方はただちに受診するとよいだろう。




2007年11月17日

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