泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

Home > 【ヘルペス】 > ウイルス抗原検査 4.イムノクロマト法

ウイルス抗原検査 4.イムノクロマト法

前回まで、<ウイルス抗原検査>の中で 

1.ウイルス分離培養 
2.Tzanck test(ツァンク・テスト)
3.HSV(単純ヘルペスウイルス)特異抗原(蛍光抗体直接法)

について話をしてきましたが、
今回は4.イムノクロマト法 ついてお話をいたします。
この検査法はイムノクロマト法を測定原理とする検査法です。
イムノクロマト法は、妊娠診断やインフルエンザなどでも応用されています。
HSV迅速検出キットがあれば良く、検査に際し特殊な機器を必要としません。

病変部位を擦過した綿棒から容易な操作で、
10~15分程度と短時間で目視判定可能です。

HSV-1,HSV-2の型別判定はできませんが、ウイルス分離培養と同等の優れた検出感度であるとされています。陽性であれば臨床的にHSV感染症であると迅速に診断できます。

HSVを迅速に検出できる手段として、今後、臨床現場において十分使用可能であります。 本検査法は、今まで、性器ヘルペスなどの皮膚粘膜HSV感染症に対して保険適用ではありませんでしたが、今年の7月1日から保険が適用されるようになりました。

これからは臨床現場で大いに使用して、患者に恩恵を与えてほしいものです。



chuushuu.jpg


2013年09月19日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.dr-onoe.com/mt/mt-tb.cgi/60

Entries

Archives