泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

Home > 【その他の病気】 > 性風俗嬢のアメーバー肝膿瘍(前編)

性風俗嬢のアメーバー肝膿瘍(前編)

20121015_aids1.jpg


最近、40代の女性が、辛そうな表情をして来院してきました。
訴えは「身体がだるいんです」ということから始まりました。

話を聞くと、数年前にアメーバ―肝膿瘍で東京の某病院に入院していたといいます。
前回の血液検査でgamma;GTPが高値であったようです。

患者の置かれた環境等を知るために問診を進めると、彼女は性風俗従事者であることが分かりました。かなりマニアックな性風俗店に勤めていました。

 『男性の肛門を責める専門です。アナルを口で舐めたり、大人のおもちゃなどを使ってアナルを責めたりなど沢山あります。それが私の仕事です。一方的に肛門を責めるんです。M男性専門なので、私が男性から責められることはありません。』

彼女はおそらく、この特殊な性風俗業(肛門専門職)により、客の糞便から感染したものと考えられます。それでも、彼女はこの特殊な性風俗業(肛門専門職)はやめられないそうです。

彼女の体調不良の原因は、この「アメーバ―肝膿瘍」なのですが、今回は次週より、この「アメーバ―肝膿瘍」と「赤痢アメーバー症」について少し勉強してみたいと思います。

少し専門的になり、恐縮ですが、ぜひお付き合いください。
それでは、続きを。




2012年10月15日

Entries

Archives