泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

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香港のクラミジア(前編)

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35歳の女性から、クラミジア感染についての相談がありました。
彼女の訴えから、慌てている様子が伝わってきます。

「実は、彼に、クラミジア陽性の結果が出てしまいました。検査方法は尿検査だけだそうで、陰茎からの分泌物の検査や、触診もなかったそうです。
彼は3週間前から、尿道の違和感を感じ、少量の分泌物が出てきたので心配になり、自宅近くの泌尿器科を受診し、尿検査をしたところ、クラミジアということでした。
はじめは、クラビット500mg錠、そして検査結果が出た日から、クラリス200mg12回)を処方されたそうです。
感染源は、海外なのか私なのかはわかりませんが、私の検査と治療をお願いしたいのです。
実は、私も彼が行った病院に行きましたが、女性は診察できないから、他に行ってくれと言われました。ということで、ここに来ました」
ということでした。

そこでもう少し彼女からお話を聞いていくと
彼とは3年以上つきあっていて、自分との性交渉で、お互いに性感染症になったことはないそうです。
また、彼女が言うには
「彼は仕事で東南アジアへの出張が多く、男性向けのマッサージなどのお店に行く機会が多いのは事実で、一番最近だと、1ヶ月前に香港出張があり、そこで性感マッサージのお店に行っています。本人がそう言ったんです。ですから、香港で感染したのかもしれません。私も彼も日本でのセックス・パートナーは他にはいません。
2週間ほど前に、香港から帰ってきた彼と久しぶりにセックスをしてしまいました」

とのことです。

この続きは、次回(後編)にいたします。




2012年09月11日

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